幼い頃から手先が器用で、手を動かすことが好きでした。それに加えて、親戚で医師をしている者も多かったので、身近な職業だったことも理由でしょうか。愛知学院大学歯学部に入学し、卒後後はより専門的な分野を学びたいと思い、東京医科歯科大学第一口腔外科に入局しました。そちらを選んだきっかけは圧倒的に症例数が多かったことと、口腔外科ならば全身麻酔からがんに関わる治療まで、総合的に体のことが学べると思ったからです。在籍中は朝から晩まで忙しかったですね。麻酔の知識を身につけたり、抜歯もたくさん経験したりして、かなり鍛えられました。
DOCTOR
ドクター紹介
シープデンタルクリニック 理事長徳田 幸祐
私が歯科医師になってもう30年余りが経ちました。
悲しいことに、いまだに歯医者はきらわれ者です。 その原因は、そう痛い思いをするからですね。
それがわかっている我々歯科医師は、いろいろ工夫をして少しでも痛くないように、注射をする歯ぐきの表面をしびれさせたり、注意をそらしたりするのですが、必ずしも成功する 訳ではありません。痛い表情をされるとこちらも申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
10年ほど前から、私は障がい者施設で治療をするようになりました。そこでは、普通の治療の他に、点滴の中に麻酔薬を混ぜて眠らせてから治療を行う静脈鎮静という手段を使っています。
あばれてじっとしてくれない患者さんでも、その方法を使うとスヤスヤ眠りながら治療を受けています。痛みで目を覚ますこともなく、穏やかな表情で眠ったまま治療が終わるのです。 その時は別に何も思わなかったのですが・・・・・・
その後、直腸の内視鏡検査を受ける機会があり、試しに静脈鎮静を使ってもらいました。からだが熱くなった感覚はあるのですが、まだ検査は始まらないのかなあとぼんやり思っていたら、もう終わりましたと言われ驚いた覚えがあります。
こんなに楽ならいつもの治療に使えないかと思ったのが、シープデンタルクリニックをつくったきっかけです。麻酔の深さはウトウトする程度で留めるので、意識が無くなることはありませんし、麻酔の管理は大学病院で勤務する専門医が行うので安心して下さい。
そのほかにも、いろいろな器具を揃えました。あまり通えないという方にはその日に歯を入れることも可能にしました。インプラントの手術を行ったその日に仮歯を入れることも出来ます。我慢しながら何回も通う必要はもうありません。
詳しくは各診療案内に入って見て下さい。きっとお探しの治療が見つかるはずです。
- 1984年
- 愛知学院大学歯学部卒~ 東京医科歯科大学 第一口腔外科入局
- 1989年
- 小田原鴨宮にて西湘歯科医院開業
- 2016年
- シープデンタルクリニック開業、現在に至る
- 趣味
- 車(3才の時から車好き!)
- 特技
- うどんの早食い
- 酒
- 飲めず・・・
- 家族構成
- 最強最愛の妻、子供3人
かっては、キムタクのドラマ「HERO」に感化され法曹界に憧れていた長女
かっては、ヤマピーのドラマ 「コードブルー」に感化され医療界に憧れていた次女
かっては、ポケモンに感化 されポケモンマスターをめざしていた長男
2匹のロングコートチワワ、名前は「王(ワン・・・オス) 、玉(タマ・・・猫のようで猫ではないメス)
INTERVIEW
理事長インタビュー
患者様の身体的・精神的負担を軽減する「静脈内鎮静法」
当院をオープンさせたのは2016年です。東京医科歯科大学に3年在籍した後、まず神奈川県小田原市で1つ目のクリニックを開業しました。数年後にできた、障害者支援施設での当番医も行っており、そこで静脈内鎮静法について学びました。勤務していた大学病院の治療で使う麻酔は局所麻酔や全身麻酔が多かったのですが、施設では静脈内鎮静法が取り入れられていたのです。治療は半分眠った状態で行い、患者さんの表情も非常に穏やかでした。それを見た時、この治療法をなんとかして一般的な歯科医院に来る患者さんにも適用できないかと考えたのが、当院を開業したきっかけです。痛みや恐怖心で歯医者から足が遠のいている人を救いたいと思ったのです。
はい。特に障害者支援施設の患者さんは、治療内容を話してもなかなか理解できない場合もありますし、じっとしているのが苦手で急に動いてしまうこともあります。そういった時に無理やり押さえつけて治療をするとトラウマになり、それが原因で歯科恐怖症になることもあるのです。例えば、初めて子どもを歯医者に連れてくる場合、親はなんとかして早く治療を終えたいと思うでしょう。私たちはその期待に応えようと、あの手この手を使います。しかし、そこで無理に治療してしまうと、後々の恐怖心につながってしまうことも多いんです。そもそも、最初に怖い思いさえしなければ、ある程度大人になった時に「歯医者=怖い」というイメージを持たなくなります。ですので、とにかく私たちが大事にすべきことは、歯科治療に対する恐怖心を植えつけないことだと思っています。そのための選択肢の1つに、静脈内鎮静法があるんです。
長い人生をトータルで見据えた歯科治療をめざす
鎮静剤を混ぜた点滴をし、うとうと眠っている状態で治療していきます。痛みや音が怖いという人でも、眠っていれば恐怖心を持たずに受けられます。90分くらい持続するので、例えば普通なら1本しか治療できないところを、何本かまとめて治療もでき、インプラント治療に使用することも多いです。忙しくてなかなか歯医者に何回も通えない、という場合にもお勧めです。大学病院などで全身麻酔の治療をする時は入院が必要ですが、日帰りできるのもメリットでしょう。もちろん、安全性も重要視しており、麻酔は普段大学病院の手術室で、全身麻酔の症例をいくつもこなしている麻酔の専門の先生が担当します。
気づいたら治療が終わっていたので良かったと、喜ばれることが多かったです。当院ですと、患者さんは近隣住民が多いのですが、静脈内鎮静法を希望して、調べてやって来る方ももちろんいます。静脈内鎮静法を取り入れている歯医者は、まだまだ少ないのが現状です。私は麻酔の知識を身につけてから開業しましたが、それでも安全を考慮して慎重に麻酔を扱いつつ、一方でどれだけ患者さんに負担をかけない治療ができるかを常に考えています。
私は歯科医師としての経験はもう長いので、こういう治療をすれば将来的にはこうなるだろうというのはだいたい想像がつくようになりました。治療方針としては、長い人生において、トータルで歯が長持ちすることを心がけています。例えば、歯を削るか削らないか、どちらがいいのかは患者さんによるので、明確な正解はありません。それでも私は、今とりあえずといった目先の治療をするのではなく、できれば歯を長持ちさせて、何回も歯医者に通わなくて済むようになることを最優先に考えています。長い目で見た時に、患者さんと歯に負担をかけないようにするためには、何をすべきかを見極めることが大事かなと思っています。
静脈内鎮静法で歯科治療のイメージを変える
休みの日には山登りをしています。雲海をみるのが大好きなんです。山に登って、朝起きた時に山小屋から眺める雲海は格別です。登り始めは、どうしてこんなに苦しい思いをしなければならないのだろうと思うのですが、山頂に着いて一晩泊まって朝日を見ると、やっぱり来て良かったなって思うんです。もし1週間休みが取れたら、5日は山にこもっていたいくらいですね。山登りはリフレッシュ方法でもありますし、健康維持のためでもあります。歯科医師の仕事も足腰が基本ですので、寝たきりにならないためにも、日頃から鍛えておかないと駄目なんです。あとは車も好きなので、山に行くまでの道のりは、愛車に乗って景色を眺めながら走っています。
当院をオープンさせたのは2016年です。東京医科歯科大学に3年在籍した後、まず神奈川県小田原市で1つ目のクリニックを開業しました。数年後にできた、障害者支援施設での当番医も行っており、そこで静脈内鎮静法について学びました。勤務していた大学病院の治療で使う麻酔は局所麻酔や全身麻酔が多かったのですが、施設では静脈内鎮静法が取り入れられていたのです。治療は半分眠った状態で行い、患者さんの表情も非常に穏やかでした。それを見た時、この治療法をなんとかして一般的な歯科医院に来る患者さんにも適用できないかと考えたのが、当院を開業したきっかけです。痛みや恐怖心で歯医者から足が遠のいている人を救いたいと思ったのです。
もっと世の中の人にこの静脈内鎮静法を知ってほしいという気持ちを持っています。障害者支援施設でこの治療法に出合い、これで歯科医院のイメージを変えられるかもしれないと思いました。これからも広く周知していきたいですし、「歯医者=怖い」のイメージを払拭したいですね。治療法をきちんと選択すれば、そんなに怖くないということを多くの人に知ってもらいたいです。子どもの頃に歯医者は怖いところというイメージを植えつけなければ、大人になってからもっと通いやすくなると思います。歯医者に定期通院している人は、人口のごくわずかともいわれています。残りの人たちは、痛みがひどくなるまで我慢するそうです。そうやって歯医者になかなか来ない人たちに、手遅れになる前に来てもらえるよう、歯科業界全体でイメージを変えられるようにしたいですね。